本文へスキップ
⚠ ドパガキ警報 DATA GUIDE / JAPAN INTERNET USE

DATA GUIDE / JAPAN INTERNET USE

子どものスマホ利用時間の平均は?こども家庭庁調査の読み方

こども家庭庁の令和7年度調査から、子どものスマホ利用時間を読むときの分母・年齢・平日・「インターネット利用」の定義を整理。スマホ平均194.2分と小学生109.1分・中学生180.3分・高校生242.8分を、家庭の合格ラインにせず見る項目へ翻訳します。

先に結論

こども家庭庁の令和7年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」では、平日のスマートフォンによるインターネット利用について、表のスマートフォン欄(2,401人)で「3時間以上」が51.1%、平均が194.2分と示されています。

ただし、この数字は全国の10〜17歳を対象にした調査の集計で、すべてのスマホ操作や家庭の安全ラインを表すものではありません。分母、曜日、年齢、そして「インターネット利用」に何が含まれるかを確認してから、自分の家庭の睡眠、宿題、必要な連絡、止めにくい場面を見ます。

報告書の公式掲載ページには、調査概要、質問票、機器別・目的別の利用時間、家庭のルール、フィルタリングの集計が分かれて掲載されています。数字だけを転載せず、表の見出しと回答者を同じページで確認します。

まず、数字を分母つきで読む

報告書の「平日1日あたりのインターネット利用時間」は、端末ごとの欄と、端末の合計欄が分かれています。似たように見える数字でも、分母と集計方法が違うため、同じものとして比べません。

報告書の欄 集計の意味 示されている数字
スマートフォン(2,401人) 平日のスマートフォンによるインターネット利用 3時間以上 51.1%
平均 194.2分
端末の合計(3,030人) 複数の端末ごとの時間を合算した集計 3時間以上 76.0%
平均 326.6分

スマートフォンの平均194.2分と、端末合計の326.6分は、同じ人の同じ範囲を測った数字ではありません。後者にはスマートフォン以外の端末の利用も加わります。家庭の子どもの記録と比べるときも、「全国平均より上か下か」だけで判定しないことが大切です。

学校種別でスマホ平均は違う

同じ令和7年度調査のスマートフォン欄を学校種別で見ると、平均は小学生109.1分、中学生180.3分、高校生242.8分でした。いずれも平日のスマートフォンによるインターネット利用者についての集計で、年齢が上がるほど平均が長いという傾向は見えますが、家庭ごとの目標時間や安全ラインを示す表ではありません。

学校種別 回答者数 3時間以上 平均(分)
小学生 415人 22.2% 109.1分
中学生 1,025人 48.4% 180.3分
高校生 951人 66.5% 242.8分

学校種別の差は、単純に「高いほど悪い」と読むものではありません。必要な連絡、動画やゲームなどの目的、睡眠や宿題への影響、端末を置きやすい環境を同じ範囲で確認します。持たせる時期を考えるときは、年齢だけで決めない判断軸も分けて参照してください。

誰を対象にした調査なのか

令和7年度調査は、2025年11月1日時点で10〜17歳の青少年を対象に、全国の状況を調べたものです。調査設計上の対象数は、青少年5,000人、同居する保護者5,000人、0〜9歳の低年齢層の保護者3,000人でした。これは設計上の対象数であり、記事の数字の分母である各表の回答者数と同じではありません。

青少年本人への質問と、低年齢層について保護者が答える質問は、回答者も質問の立場も異なります。報告書が注意しているように、両者をそのまま並べて「年齢が低いほど長い・短い」と結論づけることはできません。

また、今回の報告書では、利用目的の分類に動画配信、電子書籍、生成AIなどが加わり、以前の年度から扱いが変わった項目もあります。年度比較をする場合は、数字だけでなく質問文と分類の変更も確認します。報告書ページの「調査の概要」と「調査票」を先に開くと、分母の取り違えを減らせます。

「平均194.2分」の計算上の注意

  • 平日の数字:土日・祝日ではなく、平日の1日あたりの利用時間を見ています。休日の使い方を直接表す値ではありません。
  • 「使っていない」は0分:報告書の平均では、利用していない場合を0分として扱います。
  • 不明・無回答は除外:時間が分からない回答や無回答は、平均の計算から外されています。
  • 平均と割合は別の情報:平均194.2分だけでは利用のばらつきが分からないため、「3時間以上」の割合51.1%も合わせて読みます。

平均は、ひとりの子どもが毎日194.2分使うという意味ではありません。中央値や個々の生活場面を示す数字でもないため、家庭の目標時間や診断の境界線へ変換しないようにします。

「インターネット利用」は、スマホの全操作ではない

この調査で数えているのは、報告書が「インターネット利用」として尋ねた行動です。ウェブ閲覧、動画・音楽、SNS、ゲーム、学習や連絡など、インターネットを使う活動が含まれますが、端末のインターネットを使わない機能の時間や、地上波テレビの視聴は含まれません。

そのため、端末の設定画面に出る「スクリーンタイム」と、こども家庭庁調査の「インターネット利用時間」は一致しないことがあります。自分の家庭で記録するときは、どの端末、どのアプリ、どの活動を含めた数字なのかをそろえてください。時間と問題的な利用を分けて見るときは、スクリーンタイムと問題的利用の見分け方も参照できます。

全国の数字を、家庭で見る項目へ翻訳する

調査結果は「うちの子は平均から外れているか」を決めるためではなく、何を観察するかを選ぶ背景資料として使います。次の順番なら、時間だけの競争になりにくくなります。

  1. 範囲をそろえる:平日か休日か、スマホだけか端末全体か、インターネット利用だけかをメモする。
  2. 目的を分ける:連絡、学習、創作、動画、ゲーム、SNSなど、同じ分数でも何をしていたかを分けて見る。
  3. 生活との関係を見る:睡眠、朝の支度、宿題、食事、家族との会話、外での活動に変化があるかを確認する。
  4. 止めにくさを聞く:終点を決められたか、通知や自動再生で戻ったか、本人は何に困っているかを聞く。
  5. 一つだけ調整する:通知、充電場所、使う場所、終わりの合図などを一つ変え、数日後に親子で比べる。

記録の目的は、子どもを全国平均に近づけることではありません。必要な利用を残しながら、生活を崩しやすい場面や、家庭で変えやすい条件を見つけることです。

この数字からは言えないこと

  • 3時間が安全・危険の境界線だとは言えない:「3時間以上」は調査上の区分で、全員に当てはまる上限ではありません。
  • 平均より長いと問題があるとは言えない:目的、年齢、家庭の事情、睡眠や学校生活への影響を別に確認します。
  • 時間を減らせば原因が解決するとは言えない:睡眠、気分、学業、家族関係との因果をこの集計だけで判断できません。
  • 短いから大丈夫とも言えない:短時間でも、本人の苦痛やトラブル、必要な支援がある場合は別の相談が必要です。

「平均より多いから取り上げる」「平均以内だから何もしない」と二択にせず、生活への影響と本人の言葉を一緒に見ます。困りごとが続くときは、画面時間だけで抱え込まず、保護者・学校・医療機関など適切な相談先へ状況を共有します。

まとめ:平均は、観察を始める背景資料

こども家庭庁の令和7年度調査では、平日のスマートフォンによるインターネット利用について、スマートフォン欄(2,401人)の3時間以上が51.1%、平均が194.2分でした。学校種別の平均は小学生109.1分、中学生180.3分、高校生242.8分です。ただし、端末合計とは分母も範囲も異なり、平日・インターネット利用・調査上の定義に基づく数字です。

家庭では、全国平均を合格ラインにせず、同じ範囲で記録し、目的、睡眠、宿題、家族時間、止めやすさを合わせて見ます。数字を一つの判定にせず、親子で次に調整する条件を選ぶために使ってください。

REFERENCES

参考資料

  1. 令和7年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」報告書全体版(こども家庭庁、2026)
  2. 青少年のインターネット利用環境実態調査 令和7年度調査結果(こども家庭庁、2026)

NEXT ACTION

読んだあとにできること

セルフチェックを見る 4週間リセットを見る 依存設計を読む

関連ガイド

ドパガキ警報の記事一覧へ戻る