ONLINE GAME / CHAT SAFETY
子どもがオンラインゲームで知り合った人と話すとき:個人情報・誘い・相談の家庭ルール
オンラインゲームのボイスチャットやメッセージで知り合った人と話すとき、個人情報・外部連絡先・写真や音声・会う誘いをどう分けて確認するかを整理。警察庁とこども家庭庁の資料をもとに、断る言葉、記録、相談の手順を紹介します。
先に結論
オンラインゲームで一緒に遊ぶ相手ができること自体は、ゲームの楽しさの一部です。ただし、ゲーム内の名前や仲間意識だけでは相手の身元や安全性は確認できません。個人情報、外部の連絡先、写真や音声、実際に会う誘いは、ゲームを一緒に遊ぶこととは別の境界として親子で決めます。
警察庁・こども家庭庁の資料は、オンラインゲーム内でも個人情報や不適切なメッセージを送らないこと、知り合った人と安易に連絡先を交換したり会ったりしないこと、不安を感じたら相談することを家庭のルールとして案内しています。禁止だけで終わらせず、「断る」「画面を残す」「大人へ見せる」の順番を共有します。
ゲームの仲間と、個人情報を渡すことは別
同じチームで何度も遊んだり、攻略を教えてもらったりすると、相手を身近に感じることがあります。それでも、相手の年齢、住んでいる場所、目的は画面だけでは分かりません。仲良く遊ぶことと、本人を特定できる情報を渡すことを一つの流れにしないようにします。
| 情報・行動 | 確認すること | 家庭の約束の例 |
|---|---|---|
| 本名、住所、学校、学年 | 相手に伝える必要がある?本人を特定できない? | ゲーム内の名前だけにし、個人情報は送らない。 |
| 通学路、今いる場所、予定 | いつ、どこにいるかが分からない? | 現在地や行動予定を伝えない。 |
| 電話番号、SNSのID、メール | ゲームの外で直接つながる必要がある? | 家族に相談せず連絡先を交換しない。 |
| 顔写真、制服、声、部屋の映像 | 本人や場所が特定されない?保存・再共有されない? | 求められても送らず、大人に見せる。 |
「秘密にして」「家族には言わないで」と言われたときは、相手を怒らせないために応じる必要はありません。返事を急がず、画面を閉じずに、信頼できる大人へ相談します。
警察庁資料が示す、ゲーム内で信頼ができる境目
警察庁の注意喚起は、ボイスチャットやメッセージ交換、協力プレイ、ゲーム内アイテム、攻略の助言などが、知らない相手との距離を近く感じさせる場面になり得ると整理しています。これらの機能を使うこと自体を一律に悪いとする資料ではありません。親子で「ゲーム内の交流」と「外部へ移る行動」を分けて確認します。ボイスチャットを含む音量・聴取時間・耳の休憩を確認するときは、子どものイヤホン・ヘッドホン安全聴取ガイドへ分けて読みます。
| ゲーム内の場面 | 止まって考えること | 大人に伝えるサイン |
|---|---|---|
| ボイスチャットやメッセージ | 相手が不特定の人でも聞ける場所か、個別のやり取りになっていないか。 | 個別チャットへ移る、秘密を求める、嫌な話題を続ける。 |
| 同じチームで協力する | 仲間意識があっても、個人情報を教える必要はない。 | 現実の名前や生活を何度も聞かれる。 |
| アイテムやプレゼント | 無料の贈り物と引き換えに、情報や写真を求められていないか。 | 受け取った後に外部連絡先、写真、会うことを要求される。 |
| 上級者からの助言 | ゲームが上手いことは、現実の安全性の証明にならない。 | 「自分だけが味方」と言われ、家族に隠すよう求められる。 |
遊ぶ前に親子で決める5つの境界
- 表示名を確認する:本名、学校名、誕生日、地域、好きな場所が推測できる名前にしない。
- チャットの範囲を決める:ボイスチャット、メッセージ、フレンド申請の設定と、知らない人との会話の約束を確認する。
- 外部連絡先を交換しない:ゲームの外のSNS、電話、メールへ移る前に、必ず保護者へ相談する。
- 写真や位置情報を送らない:顔、制服、部屋、窓の外、現在地、予定が分かるものを送らない。
- 会う話は一人で決めない:会う、見せる、受け取る、迎えに行くなどの誘いは、返事をせず大人へ見せる。
ゲームや端末の年齢設定、チャット設定、フレンド機能はサービスによって異なります。具体的な操作方法は、使っている端末・ゲームの公式案内で確認し、家庭の約束と設定の両方を見直します。
相手に求められたときの返事を用意する
その場で断る言葉が出ないと、相手のペースで話が続くことがあります。長い説明や言い訳を考えず、短い返事で会話を止める練習をします。
| 相手の求め | 返事の例 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 本名や学校を聞かれた | 「ゲームの名前だけにするね」 | 返事を止め、画面を大人に見せる。 |
| SNSや電話へ移ろうと言われた | 「家のルールで交換しないよ」 | リンクを開かず、申請やアカウントを記録する。 |
| 写真や声を送ってと言われた | 「送らない。大人に相談するね」 | 送信せず、必要ならブロック・通報する。 |
| 会おう、迎えに行くと言われた | 返事をせず、すぐに大人へ見せる。 | 一人で会わず、相談先と安全を確認する。 |
断ったことで相手が怒ったり、アイテムを返せと言ったり、友だちに言うと脅したりしても、要求に合わせて情報を増やしません。やり取りを続けるより、画面を残して相談へ切り替えます。
すでに連絡先や写真を送ってしまったとき
送ってしまった事実だけで子どもを責めると、次の要求を隠してしまうことがあります。まず追加送信を止め、安全を確認し、大人が画面を一緒に見ます。
- 追加で送らない:相手の要求を満たすために、名前、場所、写真、声、アカウントを増やさない。
- 記録を残す:相手の表示名、ID、メッセージ、日時、URL、要求内容を必要な範囲で保存する。
- 安全設定を見直す:パスワード変更、二段階認証、チャットやフレンド設定などを公式案内で確認する。
- ブロック・通報を選ぶ:子ども一人で交渉せず、大人と画面を確認してサービスの機能を使う。
- 相談先へつなぐ:具体的な被害、脅し、会う誘い、個人情報の拡散がある場合は、学校や警察の相談窓口などへ相談する。
削除やブロックを先にすると記録が見えなくなる場合もあるため、危険が差し迫っていないときは、必要な画面を保存してから大人と対応を決めます。安全が今すぐ脅かされているときは、記録よりもその場を離れ、近くの大人や警察へ助けを求めます。
会う誘いが出たら、ゲームの約束とは別に扱う
同じゲームで遊んでいる、年齢が近いと言っている、アイテムをくれた、保護者を知っていると言っているとしても、子どもだけで会うことを決めません。警察庁は、オンラインゲームで知り合った人との連絡先交換や実際に会うことについて、家庭でルールを作るよう注意喚起しています。
- 返事を急がない:日時、場所、交通手段を相手と決めない。
- 場所を伝えない:自宅、学校、習い事、最寄り駅、今いる場所を送らない。
- 大人へ見せる:保護者だけでなく、信頼できる親族、先生、相談窓口などへつなぐ。
- 具体的な被害は相談する:脅し、待ち伏せ、個人情報の悪用などがある場合は、各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口などへ相談する。
子どもが「自分から会いたいと言った」と感じても、被害や危険の確認を後回しにしません。会いたい気持ちと、安全のために大人が関わることを分けて話します。
警察庁の数字は、恐怖ではなくルール見直しに使う
警察庁資料では、令和6年のSNS起因の被害児童1,486人のうち、オンラインゲームに起因する被害児童は98人と整理されています。内訳は小学生22人、中学生56人、高校生18人、その他2人です。
この数字は、警察が整理した特定の事犯の被害児童数であり、すべてのゲーム利用者が同じ確率で被害に遭うこと、特定のゲームが危険であること、家庭の設定だけで防げることを示すものではありません。数字を見てゲームを一律に禁止するのではなく、個人情報、外部連絡先、会う誘い、不安時の相談を家庭の約束に入れるきっかけにします。
相談先を「困ってから」ではなく先に決める
相談先は、問題の種類と緊急度で選びます。こども家庭庁の現行相談窓口ページには、各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口、消費生活センター、人権相談、違法・有害情報相談センターなどが案内されています。掲載先の対応範囲や受付時間は窓口ごとに確認します。
| 困っていること | 最初にすること | つなぐ先の例 |
|---|---|---|
| 個人情報や写真を求められた | 追加送信を止め、画面を保存する。 | 保護者、学校、サービスの通報機能。 |
| 脅し、拡散、会う誘いがある | 一人で返事をせず、安全な場所で大人へ見せる。 | 各都道府県警察の相談窓口など。 |
| アカウントや端末が乗っ取られたかもしれない | 公式のアカウント回復手順を確認し、記録を残す。 | サービス提供者、保護者、警察の相談窓口。 |
| どこへ相談すればよいか分からない | 子どもだけで抱えず、状況を短く整理する。 | こども家庭庁の相談窓口一覧、学校、信頼できる大人。 |
相談するときは、相手の表示名、ゲーム名、日時、画面、送った情報、相手の要求、今の安全状態を伝えられると整理しやすくなります。子どもが話したくない部分を無理に聞き出すより、まず安全を確保し、必要な範囲で大人が記録します。
家庭の約束を短く書くなら
| 約束 | 子どもができる確認 | 大人がすること |
|---|---|---|
| 個人情報は送らない | 本名、学校、場所、予定、連絡先、写真を止める。 | 表示名、設定、プロフィールを一緒に確認する。 |
| ゲームの外へ移らない | SNS、電話、メールの交換は大人に相談する。 | 外部連絡先を求められた画面を確認する。 |
| 会う話は一人で決めない | 返事を急がず、すぐに画面を見せる。 | 安全を確認し、必要な相談先へつなぐ。 |
| 困ったら責めずに相談する | 送ってしまった、怖い、変だと言える。 | 追加送信を止め、記録と相談を優先する。 |
まとめ:ゲーム内の交流と、現実につながる情報を分ける
オンラインゲームの仲間と楽しく遊ぶことと、本名、学校、場所、写真、連絡先を渡すこと、実際に会うことは別の行動です。ボイスチャットやメッセージ、アイテム、攻略の助言をきっかけに距離が近く感じても、外部へ移る前に親子で止まって確認します。
家庭では、個人情報を送らない、連絡先を交換しない、会う話を一人で決めない、不安なら画面を見せる、という短い約束を作ります。すでに送ってしまったときや脅し・会う誘いがあるときも、子どもを責めて終わらせず、追加送信を止め、記録を残し、学校・サービス・警察・公的な相談窓口へつないでください。
REFERENCES
参考資料
- 身を守るために|なくそう、子供の性被害。(警察庁、参照日 2026-09-07)
- インターネット利用に伴う子供の被害等の状況について(警察庁、2025)
- 各種相談窓口(こども家庭庁、参照日 2026-09-07)
- 相談窓口(こども家庭庁、参照日 2026-09-07)
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